「専務と話したよ」



誰も何もしなかった中



森野さんだけが“結果”をくれた。










私「何話したの?」



森野さんも今は仕事中で



「専務に電話しな」



とだけ、入った。



今の専務に何て声をかければいいのか分からない。



私は何も守れない。



専務が守りたい場所を、専務が守ってきた場所を‥

私は「守るから」と言いながら、出来なかった。



そう思いながら発信してるのが私、優花ですがwww

(ノ∀`)タハー




「もしもーし?」



専務の明るい声。



私「専務、けぇへんの?」



「うーん‥‥」



専務は言葉に詰まってた。



私「森野さんと喋ったんやろ?(´・ω・`)

森野さん、何て言うたの?」



「森野さん、いきなり優花ちゃんに言いよったか‥」



そう言って溜め息を吐いた。



言ったらダメだったのかな?



森野さんの名前を出したのはまずったのかな?



でも、出すなとか言われてねぇし(゚Д゚)



空気なんか読めねぇよ。



世間一般なんか知らねぇよ。



だから言う。



私「森野さんと喋ったって事聞いた事、黙ってた方が良かった?(´・ω・`)」



うん。



聞かなきゃ分からない(ヾノ・∀・`)



「一般的」とか「普通」なんて私は知らない。



分からなければ聞くだけだ。



専務は私の質問には答えずに



「うん。森野さんと話したんやわ」



と、最初の話に論点を運んだ。



私が聞きたいのは森野さんと何を話したか‥じゃない。



森野さんと話した結果の「今」の専務の事が聞きたい。



私「専務、辞めんの?

それとも、頑張る??」



専務は「うーん‥‥」と唸りながら



「もう少し頑張ろうかな?」



と言った。





マジで!??Σ(゚Д゚)





私「本間に!??」



「うん」



私「今更嘘とか言わん!??」



「うん」



私「明日も会社に、専務居てる!?」



「おるやろw」



耐えた‥。



乗り越えた。



会社が、みんなが、この専務の一言によって救われる。



誰でもない、この私も。



「やっぱり森野さんやなw」



専務は呆れたように言った。



森野さんと専務が何を話したのかは分からない。



「あんた準備せなあかんやろ?

さっさと準備しておいで!

すぐ行くから!!」



そして



「優花ちゃん、ありがとう」



と言った。




私は急いで会社に戻った。



会社出て、2分位だしwww



事務所に駆け込む森野さんは何食わぬ顔で、全くいつもと変わらない森野さんで



「あれ?優花さん早いね?」



と笑った。



そして



「何とかなった?」



そう笑って聞いて来た。



私「‥何とかなった。

続けるって言うた!!」



嬉しいんだけど、余裕の森野さんが何だか悔しい。



「良かったね♪」



私「‥‥森野さん、専務に何て言うたん?」



「別に何も?

普通の事だよ?」



ふぅ――――――――ん(゚д゚)



森野さんは何食わぬ顔で仕事をしている。



「優花さん、専務‥このまま来ないんですかね?(´・ω・`)」



朝礼で泣いていた事務員が心細そうに言った。



私「来るよ。もうすぐ来るってさ」



この時には社長が来ていて、誰も大きく声を出せなかった。



私は平気で言うけどなwww


m9(^Д^)プギャー




「優花、専務と連絡取ったんけ?」



専務が来ていない事は社長も気になっていたみたいで



私「???

来てないから連絡しましたよ??( ゚Д゚)」



「ほうけ」



社長はPCに目を戻した。



「専務‥辞めないですか??」



社長の耳に入らないように1人の事務員が言う。



私「辞めさせへんわ!!w



後で森野さんにお礼言うといて。

何言うたか知らんねんけど、森野さんが専務と話してくれたお陰やから。



私、何も出来てないからな(´・ω・`)」



そう。



専務を動かしたのは森野さんだ。



私は何もしていない。



何も出来なかった。



だけど専務は言ってくれた。

「ありがとう」

と。



森野さんはバカにしたように言った。

「優花さんの我が儘を聞く旦那さんは大変だねw」

と。



うん。



私、優花の渾身の我が儘がまかり通った。