森野さんが福岡に行ったのはあくまでも人員育成の為であって
取り引きを成立させる事が目的ではない。
だけど
“育成の為に取り引きを成立させた”のだと
そう森野さんは言った(・∀・)
「どうや?森野はすごいやろw」
何故社長が物凄く私、優花に自慢げなのかは謎だけど
今回の森野さんの成果はお世辞抜きに純粋にすごいものだった。
私「ガチですごいですね。
私が福岡に行ったって無理w」
「せやろぉ!!森野はようやってくれたわ♪」
だから何でそんなに勝ち誇ってんだよ!!
Σ(゚д゚;)何のライバル心だよッ!!
朝礼にいなかったAはメガネ君に何の話かを聞いて、メガネ君が森野さんが大きな取り引きを成立させたと言う事を説明していて
それを聞いてきた機嫌のいい社長は
「お前らも森野さんを見習いなさい!!w」
と、本当に嬉しそうに言った。
しかし….
私「社長、森野さんってどんな仕事のやり方してるか知ってます?」
福岡の支店は大阪よりも取り引き先が少ないとは言え、人も少ない。
かと言って商品の在庫の管理はしなければならないし、人が少ない分それは森野さんが行っていた。
それに加えて人員の育成。
更に夜には付き合いで飲みに行くなり、他の会社の見学をさせてもらっていた森野さん。
一体どんな仕事のしかたをしていて、どんな時間配分をしているんだろう?
「ふんw森野は上手い事時間使っとるぞww」
私「だからそれは分かってるから内容だけ教えて下さいよw
上手い事やってるって事位、成果見たら分かりますわ!!( º言º)」
社長が言うには森野さんはその日の仕事は何時までかかろうが、その日の内に終らせてから社長達が飲む場所へと向かうのだと言う。
(。_。(゚д゚(。_。(゚д゚ ){成程。
確かに社長達なら「仕事してました」と言えば怒る人はほぼいない。
「仕事だからって遅れやがって!!」なんて言う社長は変わり者だw
しかもそれは22時になろうが23時になろうが
行って30分でお開きになろうが、森野さんは「行く」と言った限りは必ず顔を出しに走ったと言う。
「若い頃の俺みたいやろw」
私「私、確実に福岡に行ったってその取り引きは成立させれてないッスわ。
これ、中途半端なご褒美どころじゃ済まないですね」
森野さんは本当に頑張ったんだと、よく分かる。
私がホステスをしていた時、毎回最初から最後まで付き合う人もいれば
それこそ森野さんのように遅い時間に駆けつけるような人もいて
「この人、本当にすごいな..」
そう思わされる場面は少なくなかった。
そして例外なく社長に可愛がられていて、不動産業の人だったけどそれこそ社長達の紹介で大きな成果を挙げていた。
私が元ホステスだった事は社長も知っているから
「森野がどんだけ頑張ったかは、優花やったら想像つくやろ」
そんなもの想像が付くなんてどころじゃない。
私「実際に見てきてますからね。
本当、森野さんすごいッスわ..」
そんな話をしながら私は会社を後にした。
この翌日
Aはパート全員を敵に回し
パートの人達の前で号泣する事になる。