Aは泣く。
「森野さんが来てから、森野さんに自分の居場所をどんどん盗られる」
と。
森野さんがAの居場所を奪っているんじゃない。
Aがいつまでも変わらないままなだけである(・∀・)
私、優花はいつも言う。
3年あれば生まれたての赤ちゃんだって自我も出るし言葉も喋るし、歩く。
人は成長するのだ、と。
メガネ君を理解出来なかった頃、どうして何年経ってもこれ位の事を考えようともしないのか?
時間に遅れそうならどうして事務所に一言連絡しないのか?
当たり前の事なんだけど、メガネ君には“時間を読む”と言う事が出来なくて
私「何年この会社におって、何年この仕事してんの?
3年あればバブー言うて生まれた赤ちゃんでも走りよるわ!!
3年言うたら中学受験言うてた子が高校受験や言う位の年数やで!?」
と、よく吠えていた。
「私は何かを変えたつもりはない」
そう言うメガネ君に
私「それが問題やねん!!
原因はそこじゃ!!」
と。
結局はメガネ君ばっかりが悪いんじゃなく、きちんとメガネ君を理解出来ていなかった私にも問題があったんだけど(´・ω・)
メガネ君の場合は
「私はこれが苦手です」
そう提示する事が出来る。
苦手を放っておくつもりも本人はなくて
ただ、どうすればいいのか? が分からないだけ。
だったらメガネ君に分かるように、メガネ君に合った教え方を探せばいいだけ。
そうすればメガネ君はきちんと成長する。
勿論私、優花は完璧ではないので
私にも分からない事は多い|ョω・`)
そんな時は理解が出来るまでとことんまで聞くし、教えてもらう。
分からない事は分かるまで、理解出来るまで聞く。
多分これが経験上、1番手っ取り早い。
だけどAの場合は「分からない」とも言わなければ
そもそも、人の話を聞いていない。
なのに“分かったフリ”をする。
私「理解が出来てないなら理解出来るまで聞け」
そう言っても結局、分かったフリは治らない。
Aが入社した時には分かったフリでも乗り切れた事が、人が育てば通用しなくなるのは当たり前で
「昔は頑張ってるって言うてくれとったやん!!
何で森野さんが来てから何もかも認めてもらわれへんくなるん!?」
Aはそう言って泣いたけど
森野さんが来たから認められなくなったんじゃない。
森野さんが結果を出すから
「優花ちゃんだから」
「女の子だから」
が通用しなくなっただけだ。
言われた最低限の事を「一生懸命やってるんです」と見せる事が通用しなくなっただけだ。
時代は動く。
それは何も世界だとか国だとか
そんな大きなスケールの話だけではない。
たった一人の存在によっても小さな世界の時代は変わる。
森野さんは今までの会社の時代を変えた。
そしてAは何年もこの会社に勤めておきながら、時代の流れに着いて来れるだけの力を付けて来なかった。
ただそれだけの話。
社長が動くのは当然の事でしかない。