「嘘を吐くな」
それは私に対してだけではなく、Tや私の周りにいる人間全員が対象で
なのに嘘を吐いた事でボコボコにされた挙げ句
「もう嘘は吐きません」と2時間も経たない頃に泣きながら言い
それでも尚、嘘を吐くTの神経は私には分からない。
結局この時、Tが嘘を吐いた理由は
最初は私が職場に着くのを待つなり、迎えに行くなりをしていると遊びに行くのが遅くなる。
次の日が早番だから早く行って早く帰りたくて、私との約束を断った。
だけど私に声を掛けないと、他の女の子と遊びに行くとなると怒るんじゃないか?と周りが言うから
私、優花も了解の元で尚且つ具合が悪いから行きたくても行けない事にした
と。
結局Tが“自分は早く帰りたいから”と言う理由から吐いた嘘が招いた結果は
・車の破損
・痣が出来る
・私に関する話に対しての周りの信用がなくなる
そして最も強かった“早く帰りたい”と言う理由から始まったはずなのに
Tはそれから三日三晩、私の家の前に仕事の時以外は立ち続ける
と言う結果になった。
「明日早番で朝早いんやろ?
もういいから早く帰って寝ておいで」
なんて事も言わなければ
「仕事に支障があったらあかんし、とりあえず入り」
とも言わない。
だって鬼だしww
(ヾノ・∀・`)ナイナイ
朝が早いから と言うならば、そもそも行かなければ良かったし
別れたくない と言うのなら、そもそも嘘を吐かなければ良かっただけの話だし。
何度となく繰り返すやり取りにいちいち耳を貸す気にもなれない。
「寒くて風邪引く」
そう言うのであれば諦めて帰ればいい。
全ては自分の招いた結果だろうに。
「お願いします。話を聞いて下さい。
許して下さい」
そう言って夜通し玄関の外から泣きながら許しを乞う行為が私のは“別れたくない事の証明”だとは思えないし
逆に言えば嘘を吐かれて勝手に遊びに行かれ
唯一「嘘を吐かないで欲しい」と言う希望すらも聞き入れてもらえなかった私に
まだ更に別れずにこのまま黙って堪え忍べ……と?
お前何様だよ。
(゚Д゚)
「あんなに謝ってるんやから許してあげたら?」
と、第三者から言われる程のパフォーマンスにも虫唾が走る。
この男は自分の都合がいい時には平気で嘘を吐いて周りを巻き込むクセに
自分の都合が悪くなった時には平気で第三者が助けの手を差し述べてくれるのを待つのか……と。
そんなTのような男は私、優花の人生史上稀に見る人種で
きっとこの先にも後にも出会う事はないと思っていた。
つーか
そんなに再々居られちゃ困るww
m9(^Д^)プギャー
当時のTの若さもあれば、当時の私自身の若さもあったし
年齢を重ねて経験も重ねて沢山の人とも出会って行く中で、私もTの時のような鬼のような態度を取る事もなかった(と思う)し
大なり小なり人は嘘を吐く。
その事も分かって些細な嘘程度では動じなくもなった。
きっとTが特殊だったんだな。
(*゚Д゚)(*。_。)ウンウン
「あんな男、多分この先の人生で出会う事ないよなw」
「あんたも鬼やと思ったけどTさんも気合いやった思うでww」
時が経てばTの話も笑い話になって
“ただ相性が悪すぎた”
そんな結論に辿り着き、Tと別れて全てが風化した頃に
私はTをも超える男を知った。