私、優花は頑張るあなたを応援します(*´д`*)





Aの地獄への扉を叩いたのは社長だった。



この時、会社が大きくなろうとしているのにも関わらず従業員はいつまでも今までと同じで



「森野やったら優花と同じようにガツンと言えるんちゃうけ?

森野も考え方は同じみたいやし、なぁ!?優花さん。」



私「あー‥、言えるか言われへんか の話になったらまた変わるんちゃいますかね?

私は性格もこんなんやし、何より同じ女ですからねぇ。

そら“甘えんな!!”言うのは男の人よりは簡単ですよ。

色んな意味でね」



そう。



確かに私、優花自身でも

“男性から女性に対しては言いにくい”

そんな認識はあった。



今ではパワハラやモラハラやセクハラ

様々な女性を守る言葉が生まれていて



私個人の考えでは男女平等で男女の同一賃金と言う事自体が無茶苦茶だとは思っているけれど

それは時代だからいくら私が逆行したとて、何の意味もなければ何の価値もない事で。



だけど‥‥



「言えるか言えないか じゃなくて

少なくとも必要最低限の事は言わなくちゃ

でしょ?」




森野さんはそう言った。



「僕はまだ入社して間もないけど、優花さんの言ってる事ってごくごく当たり前で普通の事だと思いますよ?

優花さんみたいな人は絶対に組織には必要だし

僕の見てる限りでは本当、優花さんは一人で頑張ってるなって印象がありますよ」




うん。



森野様ああぁぁぁぁぁぁ!!!!
(ノД`)・゜・。





ありがとう!

ありがとう!!


優花は仲間にして欲しそうに森野を見ている。



なんかもう、これだけで全てが報われた気がするよ‥!!(´;ω;`)

森野っち、明日から私は更に磨きをかけて吠えられそうだよ!!!!




「まぁ口は悪いですけどね♪」

(ノД`)・゜・。




∑(゚д゚;){上げて落とすか!!



でも森野さんのこの発言は社長を動かすには十分で

「1週間森野に売り上げ以外で優花の知ってる事全部教え込んだれや。

会社におる間は付きっ切りでいい。

森野にやったら責任者任せられるかも知らんな!!」



そう言って森野さんへの期待を全く隠そうとしない社長に森野さんも戸惑う様子もなく

「優花さん、よろしくね♪」

と、笑顔を見せる。



あぁ‥きっとこの二人は飲みに行く度にこうやって仕事の話をしては

今の会社の現状や内情を話し合ってきてたんだな。



そう読み取れる位に二人の間には独特の空気が流れていて

それは例え森野さんが狙った結果であったとしても



それは彼の起こした行動の結果でしかないから、素晴らしいものだと思った。



私「優しい顔して野心家ですねw」



そう言う私にも



「ん??何の事かな??」



と優しく笑う森野さんはやっぱり素敵で

私「この狸が!!w」



「社長、優花さんが社長の事狸だって」



「それがお前の本音か?森野‥」



そう言って笑った。

何だか肩の荷が下りたような



「ずっと私は一人だった」事にやっと気付いたような‥



「いつも、いつでも味方だから」と言っていたAの言葉とは全然違う。



私「森野さん、本間に明日から頼みますね♪」



そう言って話がまとまった時、やっとAが口を開いた。





「社長、それは私がやります」

と。