私、優花は簡単に涙を流す男性を



過去の経験上どうしても
好きにはなれません(・∀・)






Aは泣いた。



泣くまで追い詰められる前に、どうして他の方法を考えようとしないんだろう。



どうして誰にも相談しないんだろう。



毎日毎日深夜まで残って休みを返上しても出来なかったのであれば、他に方法を探す為に行動すればいいだけなのに。



( ー̀дー́ )チッ!



「します・やります・出来ます!!」と公言したクセに‥!!

私な社長に電話をかけた。



私「お疲れ様です。

あのですね。

Aが最近在庫合わせる為に毎日一人で夜中まで残業して休みも返上して在庫数えてるんですわ。



とりあえず今のやり方は止めさせますね」



会話はAにも聞こえるようにスピーカーにしておいた。



「は?休み返上ってAは何をしとんのや……。

そんなもん今すぐ止めさせろ!

何でそんな事になったんや!??」



社長、ビビるww

m9(^Д^)プギャー




私「社長に“お前がやれ”って言われたから自分がやるしかないと思ったみたいですわ」



「何でやねん!!俺は…」



私「在庫を合わせる為って言う理由を付けて、Aが全体の足並み揃えるように出来る為の口実 でしょ?」



「そうや…」



私「Aが采配しやすいように、指示を出しやすいように具体的な仕事を提示してあげた って解釈してるんですけど、何か違いますか?」



「違わんよ。その通りや!」



私「了解です。

とりあえず少しAに話しますわ。」



そう言って電話を切った。



私「聞いたやろ?

誰も一人で全部やれとは言うてないよな?」



「……はい。」



Aは涙を拭きながら、俯きながら頷く。



私「あんたはとにかく人の話をちゃんと聞け。

理解が出来ひんのやったら理解出来るまで聞け。

それでも分からんかったら私に聞け。
理解しようと思って聞いてくるんやったら百回でも二百回でも分かるまで言うたるから」



本当に自分でも甘いと分かってはいても

やっぱり「今の」Aには無理だと思った。



コイツはきっと体を壊しても倒れても

「だって言われたから!!」

としか言わないんだろうな‥と。



私「在庫数え終わった後はどうするかは考えてるんやろ?

それ全部箇条書きでいいから書き出して。

他にも会社内でせなあかん仕事もいい加減書き出して提示して。

一人でやるんは無理やってよく分かったやろ?」



Aの涙はようやく止まり



「うん…ありがとう……

やっと気が楽になった。」



と言った。



まだ暑くなる前の初夏の話。



この時からAは何もやり方を変える事はなく

ただ変わった事と言えば



事あるごとに泣くようになった事。



これがAの第一形態。





敢えて言わせて頂きますが



私、優花はすぐに泣く男と

有言実行しない人間は

反吐が出る程嫌いです(・∀・)