仕事って本当に「誰に教わるか」って大切だと思う。
私に仕事を教えてくれた最初の人物はツレのSで、そのSは母親の働く姿を見て育った(・∀・)
Sの母はシングルマザーでS達を育てていて
私が中学生の頃はSの家に行けば午前3時に帰宅して、私がまだいる午前6時にまた仕事に出かける。
そんな人だった。
私は誰にも仕事を教わった事はない。
だけど生きる為にはお金が必要で、お金があれば死ななくて良かった命も私は知ってる。
私の父親がそうだったから。
私の父は癌で私が20歳の時に亡くなった。
職業柄、生命保険には入れなくて父は
「俺は生きてても金がかかるだけやから、早く死ぬ」
と、病院のベッドの上で私に言った。
私が水商売を始めたのも父の癌治療が少しでも出来るようにする為。
だけど父は私が水商売をしてると知った時、全ての治療を投げ捨てた。
「娘に水商売をさせてまで生きるつもりはない」と。
でも私は私で水商売は嫌いではなかったし、逆に自分には合っていたから辞める事はなかったんだけど。
私の10代は中学を出てからお金を稼ぐ事だけになった。
遊ぶ事は仕事が終わってから。
今思えば私が遊び回っていたのも、当時に好きだった大事な人を大切に出来なかった事も。
全ては「余裕がなかったから」なのかも知れない。
そんな事は今となっては分からないし、父親が癌にならなければ今でも一緒にいたのか?となってもそれは分からない。
だけど私があの時。
父を亡くした時に支えてくれたのは、父が病気になってから出会った彼は私をずっと黙って見守ってくれていて、いつでも私の帰る場所でいてくれた事は事実で。
浮気をしている事を知った時は全身が震えた。
本人の口から聞いた時には全身の血の気が引いた。
別れる時には喪失感しかなかった。
別れた後に見たものは、私にとっての絶望だった。
だけど私は色んな人に助けられた。
その絶望の中から私を救ってくれたのは旦那の通で、通はいつでも側にいる。
側にいてくれる事は決して当たり前ではない。
いつまでも変わらないなんて有り得ない。
だけど通は変わらず側にいる。
いつも一緒にいる友達は、通が聞けば妬くしかない仕事の愚痴を聞いてくれる。
みんな男だから(*´・д・)(・д・`*)ネー
私は17歳で家を出たから、暖かい家族は知らないし暖かい家庭も知らない。
私は強くて気合と根性、それに加えて経験と知識がある父が嫌いで仕方がなかった。
「女は喧嘩なんてしなくていい。
女が名前売ってもロクな事はない」
そう言って自分の経験から物を言って、私が経験するのを邪魔する父が嫌い。
「女が無免で単車転がして何になんねん!?
そんな暇あるんやったら嫁に行った時の事考えて料理の一つでも覚えんか!!」
そう言って殴る父が嫌い。
私は女でも喧嘩はするし、女だって単車には乗りたい。
「女だから」と言う父が嫌でしかなかった。
父の後も「女だから」と言う理由で継がせてもらえない。
「優花が男やったら、俺はアイツに継がせたわ」
私には兄と妹がいるけれど、私とは全くタイプが違う。
私は「女だから」と言って諦める父も、女であるだけで私を抑制する父も嫌いで17歳で家を飛び出した。
いつも強くて気合と根性だけは誰よりもあって、自分の生きる世界の為に勉強を惜しまない父親。
本職相手の特殊な仕事をしていた私の父。
私は思う。
これから先も今までも
私の父親程、気合と根性がある人間と出会う事は
きっと私にはないだろう。
お金さえあれば父にも「早く死ぬ」なんて言葉を吐かせなくて済んだ。
お金さえあれば父はもっと早くに検査をして、早期発見で助かったかも知れなかった。
「世の中お金じゃない」??
有り得ない。
世の中、金だ。
お金の為なら何をしてもいいって訳ではなくて、お金にはそれだけ「何とか出来る力」がある。
その“お金”を貰うと言う事がどう言う事なのか。
そもそもから教えてやんよ( ゚Д゚)