この事が大きな引き金となって会社が狂いだす事を
この時はまだ誰も知らない
森野さんはある日、突然専務から担当を外れるように告げられたのだと言った
「勿論納得は出来ないからね
専務に理由は聞いたけど、専務にも分からないって言われたのが最初ね」
私「うん」
「だけどさ、今は自分も社内にいる事が多くなって
見えてくる事って否応なしに増えてくるもんなんだよ」
私「うん」
「それって自分だけじゃなくて、専務にも見えるから専務がいい加減社長に問い詰めたんだよね」
そこまで言って森野さんは言いにくそうな雰囲気になった
何が言いたくて、でも何が言い出せないのかは分かる
私「何で森野さんは担当外れて、私がまだ生きてんのかって事やろ?」
「流石w」
私「誰でも分かるわww」
森野さんは煙草を灰皿に押し付けて消しながら言った
「そこね、専務が社長に問い詰めてくれたみたいなんだよ
“どうして森野さんは外れて優花ちゃんは外れないんだ!?”ってね
社長は何も言わなかったみたいなんだけど、問題はこの後なんだよ」
うん
ここが問題じゃなかったのかwww
m9(^Д^)プギャー
専務の気はすごく強い(・∀・)
50歳と言う年齢を超えているからこその落ち着きはあるけれど、状況を見て攻め方を選ぶ手法と詰めの強さは半端ないw
だからこそ女性ながらに専務であり代表取締役と言う座に君臨しているのだけれど
「社長が言わなきゃ当然専務は下田に聞くでしょ?
で、聞いた時に言われたみたいなんだよ」
私「何を?」
「“別に専務には関係ありませんよね?”って」
‥‥‥‥
は??????(゚д゚)
うん、待とう
話の流れが理解出来ないwww
「自分もその場にいた訳じゃないから結局は“周りで見てた人達からの話”になるんだけどね?」
話してくれるのはいいけど、私はこれ以上我慢が出来るかしら?
(*´・д・)(・д・`*)ネー
森野さんはまた、更に煙草に火を点けた
「それでカチンと来た専務が“だったらお前が全部対応しろ”って事で専務はキレたみたいよ」
うん
まぁそうなるわな┐(´д`)┌
だけど疑問がある
何故森野さんは外されて私は外されていないんだ??
「そうなるでしょ?」
私「うん、そりゃなるよね」
「だから言いたくなかったし、言っていいものかも分からなかったんだよ‥」
私「何よ?
言うても私もそこそこ大人やし、そんな自分の感情に任せて走る事はないw
どうせ今森野さんが言うてくれないと他の事務員に聞くだけやで?
泣かすレベルで」
「それ、脅迫ね」
私「脅迫されたくないなら最初から最後まで隠すべきね♡
別に森野さんが担当を外れる事はいいんよ
でもそれが森野さんが思ってるのと違う方向やのに、それやったら私も同等に手ぇ引くのに、何で森野さんが嫌々外されなあかんのにどうでもいいと思ってる私が残されてんのかが意味分からんねん
それやったら私、森野さんに任せて自分の担当企業回るってだけやしな」
森野さんは言った
「そこなんだよね」