2017年8月
森野さんは退職した
現在は以前から森野さんを欲しがっていた会社で働いているけれど、森野さんは最後に言った
本当はもっとみんなと仕事がしたかった‥と
2017年の始まりは私が今の会社に勤めてから最悪とも言える状態にまで追い込まれていた
ベテランの事務員が2016年の4月を皮切りにどんどん退職してしまい、2017年の1月~3月は私を含めた社員雇用の人間は全く帰る事が出来ない
私でも22時は当たり前
メガネ君や白髪さんも連日0時を過ぎ、森野さんと専務は更に遅い1時~3時まで残業する日々が続いた
ベテランが抜けるとここまで打撃を受けるのか‥‥と、今までの事務員の仕事ぶりには嫌と言うほど頭が下がった
私の勤める会社は冠婚葬祭に携わっていて、事務員とも言えどただ電話対応が出来ればいいと言うだけでもなく
きちんと冠婚葬祭の基本的なマナーを知っていなければならない
当然冠婚葬祭なんて一般的に常識として持ち合わせているものではないし、何も分からない新人には電話対応ですら難しい
ベテランがいなくなってからの電話対応はほぼ専務がしていて、専務は電話対応に1日取られるから発注が出来ない
発注が出来なければ在庫が足りなくなるのは明らかで、在庫を置いてもらっている企業に連絡をして足りない分の商品は企業に確認をして一旦引き上げに行ってから納品に回す
そうすると私達は企業を回るのに無駄に時間を要する上に、事務所が全く手が足りていないので会社に戻れば事務仕事に入る
愚痴や不満はパートの人達も含めて相当あったけれども、でも専務の時に専務が退職するとなった時も私はずっと
「今が一番辛くてしんどい時で、これを乗り切ればみんなが強くなるから絶対に楽になる!!
だから今だけ頑張って、今を乗り越えて!!」
そう言い続けてきた
「何でそんなん言い切れるん!?
こんなん会社がちゃんとしてくれへんから悪いんやん!!」
そんな声もあったけど
いちいちうるせぇ!!!!(# ゚Д゚)
人が圧倒的に足りない
だったら私が仕事が終わってから求人チラシのポスティングしてきて人を集めて来るよ!!
だから頑張れ!!!!
そう言って1月~3月、私は会社の周辺どころか市内に求人のチラシを撒きまくった
私「2万枚ポスティング用の求人チラシ刷って」
求人のチラシはメガネ君が休みの日に作ってくれた
「優花!お前2万も撒けるんけ!?
刷るんかってタダやないんや!
まずは1週間で2000枚撒いてみてからや」
そう言う社長だったけど
私「2日で2000枚撒いたんやから2万枚、文句ないッスやんね?(・∀・)」
うん
私を舐めるなwww
誰が根拠もなしに枚数指定すんだよw
2万枚って私の中での「これ位なら確実に撒ける」の指標だよww
m9(^Д^)プギャー
22時を過ぎて会社を出てポスティングに向かう私に、専務も森野さんも白髪さんもメガネ君も無性に優しかった
「優花ちゃん、旦那さん大丈夫??」
この時晩御飯なんて一緒に食べるどころか作る事さえままならなくて、お弁当を用意するまでが精一杯だった
だけど
私「大丈夫!!
私には旦那が2人居てるから、もう1人の旦那と仲良くやってるww」
私が仕事で帰れないから、通は毎日のように友達の守を呼んでは2人でご飯を食べてくれていた
私「今のこの状況を放ってでも帰って来いって言われたら、流石に私離婚やわww」
「そんなんあかんし!!」
私「大丈夫やからw
心配はしてるみたいやけど怒りはしてないもん(*‘∀‘)」
「やったらいいけど‥心配やん」
私「私は旦那じゃなくて会社が心配やわ!!w
本間に今頑張ればいいだけやろ?
頑張ろうやぁ♪
私もたまには本気出すからw」
「いつも出せよ!!!!!」
そう言いながら死ぬ程忙しい中でも笑えてた
だってみんなが頑張っているから
私は思う
人が頑張っているかいないかは、頑張っている人間にしか分からない と
そして思う
自分でケツを持てない場所には、自分が何を思っても決して口にするべきではない と